2012-05

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リーサル・イベント

ウチの近所にあるキャバクラの看板が気になってしかたありません。

毎週1回「スペシャルイベントデー」つーのがあるんですよ。

「メイドデー」
「キャミソールデー」
「白いYシャツデー」

等々、オヤジのスケベ心にドストレートな企画がてんこ盛り絵文字名を入力してください
しかしある日、看板を見て「?」と思う企画が・・・・

「ザ・勝負服デー」

えっ?「ザ・」とか付けてごまかしてるけど、なんかコンセプトぼやけてきてね?
これじゃあ今まで勝負してなかったみたいだし。
こんなことじゃ財前直見に怒られちゃうよ(古)

どうも納得ができないまま1週間が経ち、再び看板を見て思わず立ち止まってしまいました。

「ザ・私服デー」

えええっ?ザ・私服って・・・・・・出勤してそのままってこと?
これじゃスペシャルイベントデーでさえ無くなってるじゃん。
もうアイデア、やる気、予算共にネタ切れ感満点。

このグダグダっぷりでは、ネタに困って来週あたり

「ザ・すっぴんデー」

とかやらかしちゃいそうです。
もし、それやっちゃうと今月中にお店が潰れます。確実に。
ああ心配だ。すっぴんデー(別名:おまえ誰だよデー)だけはやめさせないと・・・・

サイケ(アシッド純度高め)

broadcast_and_the_focus_group_investigate_witch.jpg

予約してたBroadcastとThe Focus Groupの共作アルバムがついにリリース。

これが予想以上のデキでもう最高!

60’sの良質なUKサイケデリック直系のドリーミーな音(ちょっと毒アリ)です。

これがあのテクノ系の老舗レーベル、Warpから出るのが今の感じ。

PVも60年代のインディ・フィルム(ケネス・アンガー?)を思わせるディープなデキです。

この辺興味のある方はぜひYouTubeでPVチェックを。

でもこれがたったの1.013円って、頑張りすぎだろアマゾン・・・・

君は校庭派?屋上派?

Park  Lovehotel


先日、久々に日本映画でとてもいい作品に出会いました。

熊坂出監督の「パーク アンド ラブホテル」

古びたラブホテルの女性オーナー艶子が、ホテルの屋上を小さな公園として開放します。
そこは、あらゆる人々を優しく包み込む逃避の場所。
ふとしたことからそこに訪れる日常に疲れた女性たち。
彼女たちはその公園で艶子と触れ合うことで充分な休息を経て、そして帰っていきます。
しかし、実は艶子も自分の人生を「解放」できていない代償として屋上を「開放」しているのです・・・

オレも子供のころから屋上が大好きでした。
地上よりも高く、天国よりも低い場所。
非常階段の「闇」を上りきった時に現れる、まぶしい外の「光」。
周囲の空間全てに開かれているのに、フェンスを越えて出て行けない場所。
そんな「あの世」と「この世」の中間の曖昧な空間で、同じ風景を眺めているのが好きでした。
こんな気持ちを共有できる人なら、絶対オススメの映画です。

ただ、同時上映が、存在感のある女優を2人も台無しにしてしまっているクソ映画だったのが残念。
「人のセックスはつまらない」だったか「監督のオナニーを笑うな」だったかタイトルは忘れたけど・・・


___今日のBGMは、Eric Dolphyの"Out To Lunch"
映画中、 主人公の艶子の部屋に何気に飾ってあったアルバムです。

映画「白い馬」/「赤い風船」

Crin Blanc
Le Ballon Rouge

銀座で映画「白い馬」/「赤い風船」を観た。
「白い馬」は1953年、「赤い風船」は1956年、フランスのアルベール・ラモリス監督の代表作。
どちらも40分ほどの小品で、セリフもほとんど無いシンプルな構成。
そのため子供でも絵本のように充分楽しめる内容だ。

二作ともに通底するテーマは同じで、主人公の少年と白馬(赤い風船では文字通り風船!)との友情を描いたもの。
主人公と心を通わせるために、馬や風船といった対象をあたかも人間的な感情を持つもののように見せる、編集やカメラワークに感心させられる。

どちらも物語のラストで少年は、ここではない「どこか」へ連れて行かれて終わる。
この「どこか」は、いわゆるユートピアとして描かれているが、どこか「非現実的な生=死」の匂いも漂う。
この、いわゆる現実的なハッピーエンドとはかけ離れた結末が、観る者に幻想的な余韻を与え、その圧倒的な映像の美しさと共に強く印象に残る。

この二作を観てまず思ったのは、やっぱり走る馬とパリの街並は、それだけで充分絵になるな、ということ。
特に「赤い風船」の全編に映し出される50年代のパリのくすんだ色彩と、それと対照的に一際映える風船の赤のコントラストはあざやかだ。
風景の記憶、匂いの記憶があるように、色彩の記憶があるとすれば、少年時代にこの映画を見た者はこの風船の赤がずっと心に残るに違いない。

この二作は、ヌーベルヴァーグ誕生前夜のフランスで撮られているため、カイエ・デュ・シネマの旗手たちがこの映画を観たであろうことは間違いない。
彼ら(特にトリュフォー)がこの二作に対しどのような反応を示したのか、非常に興味深いところだ。


高さの記憶

彼とはよく、3階で目が合った。
オレが子供の頃、近所に住んでいた青年のことだ。
7mはあろうその長身で、彼はひときわ目立つ存在だった。
黄色いハイネックセーターを着た、くるくるとしたくせっ毛の姿を今でも鮮明に憶えている。

オレは、かくれんぼのとき彼の靴の中に隠れるのが大好きだった。
彼は、靴の中に土足で入るオレにひとつも嫌な顔をせず、はしゃぐオレ達を楽しそうに見ていた。
そんな彼だったので、子供達からは大人気。
「あっお兄ちゃんだ!黄色くてデカくてカッコイ〜!」
みんなで追っかけては、首が痛くなるまでずっと足元から彼を見上げていたものだ。
夕方になり、家に帰って3階の部屋の窓からふと外を見ると、彼が窓越しに立ってこちらを見ている。
その優しいけどどこか寂しげな瞳を見ると、なぜかいつもホッと安心するのだ。

彼は無口で、ほとんど話すことは無かったが、ごくたまに窓の外からオレの名を呼ぶことがあった。
その声は身体に似合わず、小さく、囁くような声だ。
「dr0n3ちゃん、dr0n3ちゃん。」
そんなとき、窓の外ではきまって息を呑むようなできごとが起こっている。
あるときは、さすがの彼も手が届かないほど大きな虹。
あるときは、絶え間なく降り注ぐ流星雨。
今思うと、オレの記憶の中にある風景の片隅には、必ず彼の姿があった。

小学校の高学年になるかならないかの頃からだろうか。
窓の外から見つめる彼の存在が邪魔に思えるようになったのは。
ある日、意を決したオレは、今までどんな日も一度も閉めたことのないカーテンを、閉めた。
同級生の仲間達も、もう彼を追いかけて行くことはしなくなっていた。
気がつくとオレもみんなも、彼のことをもはや変わった建造物程度にしか意識しなくなっていた。

中学に入る直前、オレの家族はその町から引越していった。
以来その町に立ち寄ることもなく、彼の存在も忘れてしまっていた。
先日、両親と久々に昔話をしていて、十数年振りに彼のことを思い出した。
オレは両親に、彼のその後について何か知らないか尋ねてみた。
両親は目をパチクリさせながら不思議そうにオレを見るだけ。
オレがどんなに詳しく彼のことを説明しても、そんな人はいなかった、いやいる筈がないと言う。
確かに常識で考えれば、身長7mの人間なんている訳がない。

そのとき親父が急に笑い出して言った。
「おまえそりゃキリンだよ。家のそばにあった動物園の。」
「ああ、そうそう。窓からキリンが見えてたわね。」
そうか。両親がそう言うから間違いないんだろう。
確かに近所に動物園があって、そこにはキリンがいた。

でももしあのときの彼が本当にキリンだとしたら、あの笑顔は?あの瞳は?あの声は?


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